パーキンソン病のサプリメント「ドーパミンプラス」完成

ほぼ1年に亘って試行錯誤を繰り返してきたサプリメントが完成しました。

カプセル内容物の第三者機関の分析が終わり、そのデータを当該保健所に登録、申請し、受理されました。なんとかここまでこられたのは友人、知人たちのお蔭と感謝しています。

ラベルのデザインもでき、HPも作成しました。

http://www.suppli-parkinson.jp/

 


パーキンソン病とサプリメント カプセル

バイオアクティブ社のムクナ豆エキス粉末「バイオドーパⓇ」を用いてパーキンソン病のサプリメントをつくることを決め、サプリメント製造会社数社と打合せや見積もり等のやり取りを経て試作段階となりました。この間、自分が思っているよりもかなり時間がかかりました。

例えば、サプリメントは巷にいろいろあって日々何気なく飲んでいますが、作る側になるといろいろと気になることが出てきます。その一つがカプセルです。

ここでいうカプセルとはハードカプセルです。ムクナ豆エキス粉末をハードカプセルに装置で充填する訳ですが、カプセルの素材を考える必要があるということです。

ハードカプセルの大半はゼラチンが多く、以前は牛由来でしたが、狂牛病(BSE)の問題から今は豚由来のゼラチンが使われることが多く、安全性も十分担保されているものです。これも中国製が多く、輸入品のサプリメントでは未だに牛由来のゼラチンもあるかもといわれています。ゼラチンのハードカプセルは安全性は担保されているとしても特有の臭いと味が気になります。特に夏場はこれらが強いように思います。しかもゼラチンはコラーゲンつまりタンパク質ですから体内への吸収を考えるとL-ドーパとの相性面ではあまり使いたくないと考えます。

この結果、今回開発するサプリメントでは植物由来のハードカプセルを使うことにしました。いろいろ調べた結果、カプスゲル・ジャパン社の次世代ヒプロメロース(HPMC)カプセル Vcap PlusⓇを使うことにしました。

Vcap PlusⓇの特長は、ヒプロメロース(HPMC)、つまり植物繊維であるセルロースを原料としており、広範囲な製剤分野で使われていて信頼できること、強い皮膜強度で割れなどに強いこと、またpHの影響を受けにくい溶出特性から食事内容等に影響されにくいことなどが挙げられる、優れたカプセルです。


ムクナ豆のサプリメント2

更にムクナ豆 (植物名:ムクナプルリエンス Mucuna Pruriens、一般名Velvet Bean他)のエキス粉末について調べてみました。

供給メーカーとしてはインドや中国、ブラジルの会社があり、L-ドーパ15%含有と30%含有の2種類があるようです。薬剤メーカーに勤める友人になんとかサンプルを入手してもらい、キットを買って自分でカプセルに手詰めして試してみることにしました。友人の話では中国製が安くて出回っているが様々な理由から勧めないとのことでした。

いくつか入手できたのですが、効果が体感できたのがバイオアクティブ社のL-ドーパ30%含有のムクナ豆のエキス粉末でした。

バイオアクティブ社はインドが本社で日本法人もあります。添付されてきた資料も詳細でトレーサビリティや安全性の書類も整っています。

「バイオドーパ」という名前で商標登録しており、添付資料にはムクナ豆(種子)の主要な生理活性成分としてL-ドーパ、アルカロイド、アスコルビン酸、食物繊維他の含有量が示されていますし、パーキンソン病の症状改善のほか、ラット試験では、抗糖尿病活性、つまり血糖やコレステロールの低下の確認とか、不妊症男性の精液の質を改善するなどの資料も添付されており、いろいろな効果があることがわかりました。


ムクナ豆のサプリメント1

次に試したのはムクナ豆のサプリメントです。

これは、ムクナ豆から抽出したエキスをサプリメントにしたもので数種類の商品をネットで購入することができます。

できるだけ購入し、試してみることにしました。

諸元によると、主な原料は、ムクナ豆(種子)のエキスでL-ドーパ15%含有というものが多く、輸入品ではカプセル1粒当たりL-ドーパ何mg含有と明記してあるサプリメントもあります。

非常に期待して試してみました。

効果が出やすい空腹時に所定量を飲んでみて、効果が感じられなかった場合は、少し量を増やしてもう一度飲んでみることを繰り返してみました。体調の変化もあるので少し日にちを空けても試してみました。

比較対象はムクナ豆です。その効果は身体が覚えていますし、食後どのくらいで反応が出て、どのくらいでなくなるのか、振戦や固縮がどの程度改善されるかはわかっています。

購入したサプリメントは輸入品が多いのですが、効果が殆ど感じられないのです。特にL-ドーパ15%含有のものは少し多めに飲んでも効果が感じられない結果でした。

ただ、30%含有表示の国内メーカーのサプリメントは幾分か効果があるように感じられ、可能性のあることが判りました。


ムクナ豆 その後

ムクナ豆を煮てパーキンソン病の処方として食してきて、割とうまくいっていたのですが、夏を前にして大きな問題がいくつか出てきました。

・豆の大きさやバラツキでL-ドーパの含有量が一定しないのか、その他の要因なのか、効果が一定しないときがあること。その時の体調もあると思うのですが。

・タッパーウェアにムクナ豆を入れ、1日持ち歩いている間に腐ってしまうこと。

・会議中や打合せ中に摂取タイミングがきても、人前で薬を飲むようには、豆を食べることはできないこと。当たり前なんですが。

長期の出張や業務が予想より長くなった場合には上記の問題が重なるため、他の方法を探す必要が出てきました。緊急避難的にはL-ドーパ製剤のネオドバストンを処方してもらっているので、これで対応することは可能なのですが。

これらの問題を解決するために恐らく誰もが最初に試すのが、ムクナ豆(八丁豆)の粉末であろうと思います。

市販されているムクナ豆粉末を購入し、同じように食してみましたが、私は効果を実感することができませんでした。試しにオブラートで包んで飲んでもみましたが結果は同じでした。

ムクナ豆も高いものですが、粉末は更に高価であることも気になります。またも他の方法を探さざるを得なくなりました。


パーキンソン病とムクナ豆

パーキンソン病の薬の副作用に苦しみ、何か他に方法がないのかとネット検索を進めるうちにムクナ豆(八丁豆)の存在を知りました。

ムクナ豆は天然のL-ドーパを含んでおり、インドの民間療法であるアーユルベーダにも用いられているという古くからある食材とのことです。

ムクナ豆の振興を進めているムクナ会( http://mucuna.jp/index.html)があり、利用振興と栽培や使用方法の詳細や講習などが行われているようです。

調べていくと、このムクナ豆を使ってパーキンソン病と闘っている方 (http://blogs.yahoo.co.jp/mbkjg707/folder/1049999.html) のブログも参考になり、こんな方法があるのかととても力になりました。

早速、ムクナ豆をネットで購入して説明書きに従って圧力鍋で水で煮ると汁が黒くなって豆が煮あがりました。豆の大きさは2-3cmくらいで味は特徴があるわけでもなく、えぐみもなく想像していたよりも食べやすいものです。L-ドーパは水に溶けやすく、熱に弱いので厳密には調理時間を短くすることが必要とのことです。

1回に3粒程度を目安にして食しますが、黒い汁にもドーパミンが含まれているのでこれも飲むといいといわれています。食べる量やタイミングは個人で調整する必要があるので、少量から始めて様子を見ます。

タッパーウェアに1日分10粒程度を入れて仕事に出かけます。

仕事中に3回、つまり2時間半に1回の割合で3粒程度食すとある程度振戦が抑えられることがわかりました。

頭痛や吐き気もありませんし、特に気になる体調変化はありませんでした。単なる豆という食材ですから当然といえばそうなんですが。出るとすればアレルギー症状かなと思っていましたが、それも出ませんでした。

秋口から初めて冬の間もこの方法で何とか過ごすことができ、薬も殆ど飲まない状況が続きました。

この方法でなんとか過ごせればよいのにと思う日々でした。