薬やサプリメントを飲むタイミング

主治医によれば、パーキンソン病の薬を飲むタイミングは、空腹時が最も効き、食後では効きが悪くなり、特に油ものを食べた後に飲むと効きが悪いと言います。

藤本健一先生(自治医科大学神経内科准教授)の講演録によれば、胃壁にあるドーパ脱炭酸酵素によって服薬したL-ドーパの9割が分解され、更に血液中のドーパ脱炭酸酵素やCOMTによって血液中に入ったL-ドーパの9割が分解され、脳に到達できるのは服薬したL-ドーパの1%に過ぎないと説明されています。L-ドーパ製剤の場合は末梢性ドーパ脱炭酸酵素阻害薬との合剤になっていますから10%くらいが脳に到達するそうですが、飲み方によってはそれを大きく下回るということです。先生はパーキンソン病の薬は生物学的利用率が非常に低い薬だといわれています。

L-ドーパはアミノ酸ですから、他のアミノ酸と一緒に飲むと競合して吸収が悪化し、しかも作用時間も短くなると説明されています。つまり、牛乳などのタンパク質でL-ドーパをとることはダメだということです。

L-ドーパは胃ではなく、上部小腸まで行って初めて吸収されるということですから胃に停滞させずに飲む方法、つまり200cc以上の水分で早く小腸に送り込むことが大切と説明されています。水分は水、コーヒー、ジュース、アミノ酸の入っていないスポーツ飲料でも構わず、バナナのチロシナーゼやビタミンB6は吸収を阻害するので30分以上経ってから摂取するようにいわれています。

pfizer社のHPの服用中の注意としてL-ドーパ製剤は酸性にすると吸収がよくなるので酢の物や柑橘類のジュースなどで酸を補うようにする、ビタミンCと一緒に飲むとよい場合もあると書かれています。また、同薬の効果を高めるためにタンパク質を夕食で取ることを勧めています。

サプリメントでは更に吸収が悪くなるでしょうから飲むタイミングや量を調整することが必要です。

私自身も昼食は栄養を考えながらあっさりとしたものにしています。午後に商談や会議がある場合はおにぎり1個やうどん、そばで済ましておくことも少なくありません。

まあ、そのあと何かを食べたり、夕食を焼肉にしたりとバランスは取っているつもりなのですが。


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