パーキンソン病の場合、症状の個人差が大きく一概に言えないのですが、周りの同病者を見ると、個人的には、症状に手足のふるえから始まる人と、身体がかたまることから始まる人の両者に分かれるように思います。振戦と固縮の発現の違いで相対的なものだとは思うのですが。
「ふるえ系」の人は、手足が振るえるので初期から病状に気がつくことが多く、私のように自分の異変に気づいて早めに診察に行き検査をすることとなります。ただ、高齢者では手足の振るえが加齢によるものと思いがちで、主治医に言わせれば隠れパーキンソン病患者はかなりの数に上るのではないかと言います。
「かたまり系」の人は、普通に歩いているのに転倒しやすいとか、一般動作が鈍いとか自分では気づいていない場合もあるようで、その分、治療開始が遅れる可能性があります。
身体が動かなくなってから病院へ行き、パーキンソン病と診断される。身体が動かないわけですから薬によって身体を動くようにコントロールせざるを得ず、薬の種類や量も当初から多いように思います。同時に薬効が切れたとき、つまりウェアリングオフが起きないように常に注意が必要になってきますが、これも食事や血液の状態で左右されるので「ふるえ系」の人より難しいこととなります。
主治医によれば「ふるえ系」の人はふるえていても日常生活ができることが多く、薬を飲まずにそのままにしている患者も多いし、どちらかと言えば、パーキンソン病の薬はふるえを止めるよりはかたまりを緩和する、動かすようにする薬に主体があるように思うと言います。